いま巷で持て囃されている頭の良さってのは「頭の回転の速さ」、
大脳側頭葉の処理能力の高さのことだ。
ロジックゲームやパズルなどの、脳トレによっても開発される頭の回転の速さ。
高機能自閉症やサヴァン症候群の人間などにも、この意味での頭の良さが備わっている場合が多い。
一方で、真の賢さとは「長期記憶の手堅さ」のことであり、
重要なことは覚えといて、ろくでもないようなことはさっさと忘れてしまう、
大脳前頭葉の長期記憶の整理能力の高さこそは、人としての賢さにも直結している。
高機能自閉症やサヴァンやアスペルガーや、そこまでいかなくても「頭が良すぎてバカ」という人間は、
側頭葉の情報処理能力が高すぎるあまり、重要なことでも不要なことでも何でも覚え込んでしまって、
全く記憶の整理が付かなくなってしまっていたりするわけで、そのせいで人としての問題があったりする。
農作や工作の知見だけは堅固に記憶しているものの、雑多な知識などには全く興味のいかない
百姓や職人などが、民間では賢い人間の部類に入り、賢さだけでは天才バカボン以上ですらある。
自らの生業を堅実にこなす上でも、無用な雑学にまで興味が飛びまくるのは、百害あって一利もないことだから。
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