士農工商四民の階級差別に、穢多非人階級への部落差別に、
カースト制の階級差別に、戦争やスポーツや格闘技などでの
勝敗に基づく差別など、人間社会で講じられる差別には枚挙に暇がない。
しかし、その中で最も凶悪かつ陰惨な差別に当たるのは
何かといえば、それは「貧富の格差」に基づく差別だといえる。
身分の違いに基づく階級差別なども、金持ちを優遇して貧乏人を虐げる
ような風潮と共に講じられた場合にこそ、陰惨な結果を招くのであり、
金持ちを目指しやすい商売人や地主こそを厳重な差別下に置いて行く適切な
差別を講じたならば、かえって貧富の格差が是正されて、誰しもが食いっ
ぱぐれるまではいかない程度の豊かさに与れるようになったりもするのである。
いま、世界でも最富裕の人間が集っている欧米諸国と、最貧困の人間ばかり
が集っているブラックアフリカ諸国のいずれもが、キリスト教圏である。
「神の下での平等」を謳い、無宗教的にも民主主義などのイデオロギーを
率先して推し進めてきたキリスト教勢力こそは、世界最悪の差別問題
としての、貧富の格差を極大化させてしまってもいる。
すでに多くの差別が撤廃された平等化の時代と言われているが、人類社会
にとって最大級かつ最悪級の差別問題である貧富の格差が、今という時代
にこそ極大化してしまっていることを、決して見落としてはならない。
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